2015/06/30(Tue)
【栗東】
◆シュウジ(牡、父キンシャサノキセキ、母カストリア、栗東・橋口弘次郎厩舎)
 半兄ツルマルレオンは2013年北九州記念を制した重賞ウイナー。この馬名が出ると「体型を見ると、決してハーツクライの仔と思えなかったね」と笑みを浮かべる橋口弘次郎調教師だが、この馬の体型はツルマルレオンに似ている。
 兄のデビューは2歳秋だったので、こちらの方が仕上がり早。そして、追い切りの動きもこちらの方が上。デビュー前は坂路4F53秒そこそこしか動けなかった兄に対して、こちらは6月25日の追い切りで坂路4F51.4秒をマーク。しかも古馬クールオープニングと併せて最後は馬なりで突き放すのだから、その脚力は新馬離れしている。デビュー予定の7月4日(土)中京芝1400mでは人気の中心となるだろうが、それに応えるだけの下地はできている。なお、鞍上は小牧太騎手を予定している。

◆スノードルフィン(牡、父ストーミングホーム、母スノーキトゥン、栗東・野中賢二厩舎)
 野中賢二厩舎では、新馬3頭が同じようなペースで調教を進めていたが「この馬が一番動くようになってきたかな」と野中賢二調教師が話す本馬。半姉スキースクール(父パイロ)はダート1200mで2勝を挙げており、ダート短距離での実績がある血統。
 そんなこともあって、7月4日(土)福島ダート1150mでデビュー戦を迎えるが、6月24日のCWでの3頭併せでは実に軽快な動きが目立っていた。栗東から福島競馬場までの輸送距離は少し長くなるが、トレセンにいる時と同じような状態で出走することができれば、あっさりとデビュー勝ちを決めて不思議ではない。なお、鞍上は石橋脩騎手を予定している。

◆エスティタート(牝、父ドリームジャーニー、母スキッフル、栗東・松永幹夫厩舎)
 中京記念を連覇したフラガラッハ(父デュランダル)をはじめとして、イリュミナンス(父マンハッタンカフェ)、フェルメッツァ(父ディープインパクト)の松永幹夫厩舎で管理された3頭の兄姉はすべて2勝以上を挙げて、重賞への出走経験もある、厩舎ゆかりの走る血統。
 今年が初年度となるドリームジャーニー産駒ということで、その動きに注目していたが、週を追うごとに矢印急上昇といった感じ。特にレースでも騎乗予定の武豊騎手が跨った6月24日の坂路は圧巻。追いかけた3歳未勝利に先着したのはともかく、ラスト1Fを12.1秒で上がってきたのだから驚き。しかもそれが馬なりなのだから「ジョッキーも『動くわ』って言ってましたね」(松永幹夫調教師)のコメントも納得。デビュー戦は7月5日(日)中京芝1400m(牝)が予定されている。

◆ゼットフーリ(牝、父ワークフォース、母ゼットフウリン、栗東・宮徹厩舎)
 おじにダートで6勝を挙げたスマートタイタン(父タニノギムレット)がいる血統で、父ワークホースは今年の2歳世代が初産駒の新種牡馬。まだJRAで勝ち上がった馬はいないものの、2戦2着2回のダイワダッチェスなど勝つのは時間の問題だろう。
 本馬は栗東へ入厩した当初から松山弘平騎手(レースでも騎乗予定)が跨って調教されており、その期待の大きさを物語っている。「ここまで順調ですね」と宮徹調教師は大きなことを口にしないし、6月28日の坂路でも4F57.1秒と時計が地味なので、決して人気することはないだろうが、最近の併せ馬では先着が目立っており、前向きさも十分に備わっている。7月5日(日)中京芝1600mでデビューする予定。

【美浦】
◆シャクンタラー(牝、父ゼンノロブロイ、母ムガール、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 オープンまで出世したノーステアの全妹。当初は東京で使うプランも浮上していたが、530キロほどある大型牝馬でもあり、じっくりと乗り込まれてきた。「背中がいいし、今のところは気性的な難しさもない。稽古では余裕のある動きを見せているし、いいところがありそう。どんな競馬をしてくれるか楽しみ」と鹿戸雄一調教師。7月5日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している

◆ミュゼリバイアサン(牡、父Intense Focus、母スキャンダルシート、美浦・黒岩陽一厩舎)
 昨年のセレクトセールに上場され、3100万円で落札された。Giant's Causeway産駒の父はイギリスの2歳G1・デューハーストS(芝7F)の勝ち馬。近親には現種牡馬のストーミングホームがいる。4月に入厩して以来、入念に追い切りの本数を積んできた。「大きな馬で緩さがあるし、本当に良くなるのは先だと思うけど、ひと追い毎にしっかりとしてきました。いいモノを持っていると思います」と黒岩陽一調教師。7月5日、福島の芝1800mを田辺裕信騎手で予定している。

◆ローズクランス(牡、父ネオユニヴァース、母エリドゥバビロン、美浦・手塚貴久厩舎)
 牝系を遡ると欧米の重賞ウイナーが並び、一族からはオークス3着のアイスフォーリスが出ている。「追い切りの本数は少ないわりに水準の時計で動けているし、まずまずの動き。ネオユニヴァース産駒らしいテンションの高さがあるけど、うまく流れに乗って調教通りに走れれば楽しみはある」と手塚貴久調教師。7月5日、福島の芝1800mを武士沢友治騎手で予定している。

◆アストラエンブレム(牡、父ダイワメジャー、母ブラックエンブレム、美浦・小島茂之厩舎)
 母は秋華賞の勝ち馬。1歳上の半兄ブライトエンブレムは札幌2歳Sを勝ち、弥生賞2着、皐月賞4着など今春のクラシック戦線で活躍した。2歳上の半兄テスタメント(現3勝)も新馬勝ちを決めている。先週の更新でも紹介したが、抽選で除外に…。関係者が協議した結果、中京で仕切り直しのデビュー戦を迎えることになった。「上の2頭より、新馬勝ちを意識できるタイプ」と小島茂之調教師。7月5日、中京の芝1600mを秋山真一郎騎手で予定している。
[ ナリティー at 2015/06/30(Tue) 07:42コメント(0) ]
2015/06/23(Tue)
【栗東】
◆ポルトフォイユ(牡、父ディープインパクト、母ポルトフィーノ、栗東・高野友和厩舎)
 デビュー戦は6月28日(日)阪神芝1800mが予定されているが、ここには良血や追い切りで好時計をマークしている馬が集結。全兄にヒットザターゲットがいるゴールドラッシュ(栗東・池江泰寿厩舎)の回避は残念だが、それでも3回阪神開催で最もメンバーが揃った新馬戦といってもよいだろう。
 そこで主役を務めるのがこの馬。POGでも上位指名されているであろう、全兄にポルトドートウィユがいる良血。レースでも手綱を握る武豊騎手が跨った、6月17日の追い切りでは古馬ラディウスを追走して、きっちりと先着。4F54.6秒は平凡な数字でも、ラスト1F12.2秒は優秀な数字。中間の追い切り本数も入念なので、初戦からきっちり能力を出してくれるだろう。

◆ウインクレド(牡、父バトルプラン、母キリエ、栗東・西園正都厩舎)

 昨年の北海道オータムセール1歳にて、520万円という比較的安価な値段で落札されている馬。ただ、母系には2002年オークス2着のチャペルコンサートや2009年府中牝馬Sを勝ったムードインディゴなどがいる血統。
 入厩してすぐにゲート試験に合格すると、翌週からCWで追い切り。6月10日は6F時計が速かった分、ラスト1Fが止まるような時計だったが、6月17日はその逆。前半をゆったり進めた分、ラストがしっかり伸びて、6F85.6秒の1F11.9秒。デビュー予定の6月28日(日)阪神芝1800mという距離を距離を考えると、トラック馬場でバリエーションのある時計をマークしている点は強みだろう。なお、鞍上はゲート試験や追い切りにも騎乗している和田竜二騎手。

◆ブランボヌール(牝、父ディープインパクト、母ルシュクル、栗東・中竹和也厩舎)
 母は同厩舎で管理されて、函館芝1200mで新馬勝ち。その後、札幌芝1200mのすずらん賞も勝っている北海道巧者。おじには今年の新潟大賞典で悲願の重賞制覇を達成したダコール(父ディープインパクト、母アジアンミーティア)がおり、中竹和也厩舎ゆかりの血統といってよいだろう。
 5月にゲート試験に合格し、6月4日に坂路で時計を出した後、函館競馬場へ移動。6月17日の函館Wでの追い切りは時計は地味でも、古馬チェイスザゴールドを追走して先着する動きを見せている。ここまで順調に来れば、デビュー予定の6月27日(土)函館芝1200m(牝)でもきっちり結果を出してくれそう。なお、鞍上は岩田康誠騎手を予定している。

◆レッドヴェルサス(牡、父スウィフトカレント、母ディソサード、栗東・須貝尚介厩舎)

 同厩舎で管理されて、阪神JFを制したレッドリヴェールの半弟。父がステイゴールドからスウィフトカレントに替わった点がどうかだが、スウィフトカレント産駒には未勝利、野路菊Sと連勝したサンダラスなどがおり、目立たないが結果を残している種牡馬ではないだろうか。
 姉は栗東へ入厩してデビューを早めたくらいだったが、本馬はじっくりと調整。先々週までは坂路での追い切りを重ねていたが、6月17日はレースでも騎乗予定のM.デムーロ騎手が跨って、CWでの追い切り。新馬3頭で走っていたが、最も手応えに余裕があり、時計は6F82.6秒。十分に力を見せることができる態勢は整っている。6月28日(日)阪神芝1800mでデビュー予定。

【美浦】
◆アストラエンブレム、(牡、父ダイワメジャー、母ブラックエンブレム、美浦・小島茂之厩舎)
 母は秋華賞の勝ち馬。現3歳の半兄ブライトエンブレムは札幌2歳Sを勝ち、皐月賞でも4着と活躍した。6月18日の追い切りでは年長馬を相手に先着しており、前評判通りに素質の片鱗を見せている。「この兄弟の中では気持ちの強さが表に出るタイプ。牧場でも高く評価されていたぐらいだし、いいモノを持っているのは確か。当然、血統的にも期待しています」と小島茂之調教師。6月28日、東京の芝1600mを田辺裕信騎手で予定している。

◆キングドラゴン(牡、父シンボリクリスエス、母グランパドドゥ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 5月の千葉サラブレッドセールに上場され、7128万円(税込み)の高値で取り引きされた。母は中日新聞杯の勝ち馬。半兄に重賞3勝、スプリンターズS2着など短距離路線で活躍したパドトロワがいる。「まだ若い馬だけど、いい体つきをしている。シンボリクリスエスの子だし、ゆったりと走れる中距離が合いそう」と藤沢和雄調教師。6月27日、東京の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

 僚馬のダノンキャップ(牡、父Iffraaj、母ザーキー)は前週の1400mを予定していたが、抽選で除外(非当選)に…。6月28日、東京の芝1600mにスライドする見込みだ。

◆テオドール(牡、父ハービンジャー、母アンブロワーズ、美浦・国枝栄厩舎)
 母は函館2歳Sを勝ち、阪神JF2着など活躍した。ゲート試験に時間を要したが、早い時期から入厩して調教量は豊富。時計的には目立たないが、ひと追い毎に良化している。「男馬らしい性格で馬体も立派だし、どちらかと言えばパワータイプ。いい脚を長く使えそうな感じだし、ある程度は長めの距離が良さそう」と国枝栄調教師。6月27日、東京の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆ナイトインブラック
(牡、父ローエングリン、母ステレオタイプ、美浦・田中剛厩舎)
 朝日杯FS、皐月賞を制したロゴタイプの全弟として注目を集める1頭。先週の6月18日には函館競馬場のウッドチップコースで追われ、3歳馬を相手に先着している。「素直で利口な馬だし、順応性の高さは兄と一緒。弟も能力を秘めていると思います。おっとりした性格だし、距離を延ばしていっても良さそう」と田中剛調教師。6月28日、函館の芝1200mを三浦皇成騎手で予定している。
[ ナリティー at 2015/06/23(Tue) 05:04コメント(0) ]
2015/06/15(Mon)
【栗東】
◆ジェントルハート(牝、父ダイワメジャー、母レスレクシオン、栗東・佐々木晶三厩舎)

 入厩当初は引き運動で大人しすぎるくらい目立たない存在。厩舎スタッフも「2歳牝馬でこれだけおっとりしているのは珍しい」と話していたが、いざ、走らせてみると、しっかりと前向きさがある。
 それを感じたのが、5月28日の坂路での併せ馬。他厩舎の新馬が相手だったが、一杯になる相手を横目に馬なりで先着。6月10日は古馬500万下と併せて遅れることなく同入。4F54.8秒、1F12.6秒と上々の時計をマークした。追い切りを重ねても飼葉食いが落ちることはなく、入厩当初に比べるとひと回り大きくなった印象。新馬戦の走りっぷり次第では、来年の春もおおいに楽しみになる存在ではないだろうか。

◆ラハトケレブ(牡、父ファルブラヴ、母ディアアドマイヤ、栗東・牧田和弥厩舎)

 全姉ワイルドラズベリーは3歳時に白百合Sを勝ち、アニメイトバイオが勝った2010年ローズSで2着している。近親にはローブデコルテが勝った2007年オークスの2着馬ベッラレイア(父ナリタトップロード、母マリスター2)がいる血統で、本馬は2013年セレクトセール当歳にて、1800万円で落札されている。
 6月4日に芝コースで追い切っているが「少しスピード乗りの遅いところがあるので、走りやすい芝コースでスピードに乗せる練習をしました」と牧田和弥調教師。このひと追いが効いて、6月10日のCWでは3歳未勝利を追走して、2馬身ほど先着してみせた。6月21日(日)東京芝1400mを浜中俊騎手でデビューする予定となっている。

◆シシャモスペシャル(牝、父スペシャルウィーク、母シシャモチャン、栗東・松永昌博厩舎)

 先週デビューしたシルヴィーボーテ(5着)と同時期に栗東へ入厩しているが、調教を重ねるごとに動きが目立ってきたのはこちら。特に5月20日の芝コースでの併せ馬では、楽な手応えで走っていたシルエットが印象的。
 その後、函館競馬場に移動しているが、松永昌博調教師は「熱発などもなく、順調に輸送できました。現地での動きもいいみたいなので、2週目の予定を繰り上げて、開幕週にデビューします」と、6月21日(日)函館芝1200mにデビューを早めた理由をコメントしている。函館Wでは目立った時計を出していないものの、きっちり本数をこなしており、デビュー戦が楽しみ。なお、鞍上は藤岡康太騎手を予定している。

◆エポック(牡、父ヴァーミリアン、母セクシーザムライ、栗東・角田晃一厩舎)

 現3歳の半兄トップディーヴォ(父キングカメハメハ)がダート1800mで2勝を挙げている点から、角田晃一調教師は「この馬も中距離くらいの方が適性は高いと思います。ただ、この時期だとダート中距離を使おうと思えば、番組が限られてきますし、それなら今の仕上がり状況を優先して、最適な番組を使うことにしました」とデビュー予定の6月21日(日)東京ダート1400mを選んだ理由を教えてくれた。
 6月10日はレースで騎乗予定のC.ルメール騎手が跨っての追い切りだったが、7Fから時計になって、追走した3歳未勝利馬をゴール前では突き放した。「先行した馬が引っ掛かってしまって、それについていく形で7Fから時計になってしまいました。でも、最後は余裕を持って先着しましたし、悪くない内容だったと思います」と同師。

【美浦】
◆ダノンキャップ(牡、父Iffraaj、母ザーキー、美浦・藤沢和雄厩舎)
 Zafonic産駒の父は芝7Fの仏GIIを3勝。近親にはカレンブラックヒルやレッドアルヴィスなどの活躍馬がいる。2013年のセレクトセールに上場され、7128万円(税込)で取り引きされた。「いいスピードがありそうだし、気持ちも前向き。2歳戦から走れそうな感じだし、東京の1400メートルも合いそう」と藤沢和雄調教師。6月21日、東京の芝1400mを北村宏司騎手で予定している。

◆トレンティーノ(牡、父キャプテントゥーレ、母アンプレショニスト、美浦・畠山吉宏厩舎)
 同厩舎で管理された母はアネモネSで2着に入り、桜花賞にも出走した。1歳上の半兄ロンバルディアは昨年7月の中京で新馬勝ちを果たしている。「いい感じに動けている。スピードと反応の良さを兼ね備えているし、兄と比較しても素質は遜色ないと思う。折り合い面の心配がないし、距離にも融通性がありそう」と畠山吉宏調教師。6月20日、東京の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。

◆プロディガルサン(牡、父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー、美浦・国枝栄厩舎)
 共同通信杯を勝ち、皐月賞2着など今春のクラシック戦線で活躍したリアルスティールの全弟。この世代で1、2を争う注目の良血だ。先週の追い切りは戸崎圭太騎手が初めてコンタクトを取り、ウッドコースで5F66秒台、1F12秒台と水準以上の時計をマークした。「まだトモに緩さがあるけど、将来性は確か。とにかく無事にさえいけば…」と国枝栄調教師。6月20日、東京の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆インジャスティス(牡、父ファルブラヴ、母リトミックダンス、美浦・藤沢和雄厩舎)
 全姉にフォーエバーマーク、伯母にスティンガーやサイレントハピネスなど一族には重賞ウイナーの活躍馬が並んでいる。「いいスピードがありそうだし、ファルブラヴの子で力の要る馬場も合いそう。早くから順調に乗り込んできたし、初っ端から楽しみ」と藤沢和雄調教師。6月21日、函館の芝1200mを柴山雄一騎手で予定している。
[ ナリティー at 2015/06/15(Mon) 18:52コメント(0) ]
2015/06/09(Tue)
【栗東】
◆クリノカルカソンヌ(牡、父ワークフォース、母ユニバーサル、栗東・須貝尚介厩舎)

 兄姉はJRA未勝利(6月6日時点)だが、祖母エリモエクセル(父ロドリゴデトリアーノ、母エリモファンタジー)は1998年オークスをはじめ、重賞4勝の名牝。母系はしっかりしているし、父は2010年凱旋門賞を制した新種牡馬。大物になって不思議ない要素は詰まっている。
 5月29日にゴールドシップのゲート再審査に付き合ったが、その際「見事にゴールドシップを誘導してくれたよ」と須貝尚介調教師。画像がその日の調教後、輪乗りの様子だが、確かに2歳馬らしからぬ落ち着きと好馬体が相まって、新馬には見えない風格だった。6月4日の坂路では初めて目一杯の追い切り。手応えでは併せたレッドヴェルサスに見劣っていたが、4F53.6秒、1F12.6秒は時計が速いし、中身濃い追い切りとなった。このひと追いで気持ちが乗ってくることは間違いなく、デビュー予定の6月14日(日)東京芝1800mが本当に楽しみ。

◆シルヴィーボーテ(牝、父キングカメハメハ、母ナナヨーティアラ、栗東・松永昌博厩舎)

 半兄メイショウライナー(父キングヘイロー)が1200mで1勝、1400mで3勝(計4勝)を挙げているように、短い距離のスピード勝負に強そうな母系。本馬についても「牧場でいいスピードを見せているみたい」(松永昌博調教師)ということで、入厩当初から期待の大きな馬だった。
 ただ、5月27日のCWでは一杯に追って、ラスト1Fが14秒を要してしまう動き。これにはさすがに師も首を捻っていたが、岩田康誠騎手(レースでも騎乗予定)が跨った、6月3日の坂路では動きが一変。一杯になる3歳未勝利に馬なりで先着した。4F56.8秒は平凡な時計だが、ラスト1F13.2秒はなかなか。動きを見守った同師も「やっぱりいいね。これで来週のデビューが楽しみになった」とトーンも急上昇。6月13日(土)阪神芝1400mでデビュー予定。

◆ルミナスエレメント(牡、父ハービンジャー、母ルミナスポイント、栗東・安田隆行厩舎)

 同厩舎で管理されている半兄ルミナスウイング(父クロフネ)はダートで4勝を挙げているし、近親には2009年日本ダービーを制したロジユニヴァース(父ネオユニヴァース、母アコースティクス)がいる血統。いろんなタイプを出す母系だが、本馬は「かなり行きたがるところがあるので、調教では馬の後ろにつけて、我慢することを覚えさせています」と安田隆行調教師。
 ゲート試験合格後は坂路での追い切りが中心だが、2週続けて4F55秒台。この数字は遅く感じるかも知れないが、ルミナスウイングのデビュー前もこの時計と大差なかったので、レースに行けば、スピードの違いを見せてくれるのではないだろうか。6月14日(日)阪神芝1200mをM.デムーロ騎手でデビューする予定となっている。

◆ロイヤルクルーズ(牝、父ヴィクトワールピサ、母ロイヤルミント、栗東・坂口正則厩舎)

 4月にはゲート試験に合格するも、一頓挫あって、調教を休む時期があったが「ようやく良くなってきたね」と坂口正則調教師。ちなみに父は2011年ドバイワールドカップを制した新種牡馬で、母系には菩提樹Sでタイキシャトルを破ったテンザンストーム(父Storm Cat、母Rythmical)がいる血統。
 本馬は5月28日にCWで追い切られているが、3歳未勝利馬に先着して、6F82.1秒と好時計をマーク。翌週となる、6月3日にも同じ相手に先着しており、動きは追うごとに良くなっている。6月5日時点では「来週の追い切り次第」ということだったが、6月13日(土)阪神芝1400mのデビューも視野に入っているとのこと。

【美浦】
◆クードヴァン(牝、父ディープインパクト、母マイネヌーヴェル、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 ブライアンズタイム産駒の母はフラワーCを勝っており、その全弟にマイネルアワグラス(シリウスS)、マイネルチャールズ(弥生賞、京成杯)がいる。6月3日は芝で追い切られ、3頭併せの真ん中で軽快な動きを見せた。「雨が降っていたのを考慮して本馬場に入れたけど、まずまずの動き。小柄な牝馬で走りが軽いタイプ」と鹿戸調教師。6月14日、東京の芝1600m(牝馬)を予定している。

◆クードラパン(牝、父ダイワメジャー、母ルシルク、美浦・久保田貴士厩舎)
 半兄にニュージーランドT2着、NHKマイルC5着のグランシルクがいる。「立ち上がったりして気性の激しさがあるけど、ここまで順調に来た。そこそこには動けているし、血統的にもマイル色が強いと思う」と久保田調教師。6月14日、東京の芝1600m(牝馬)を横山典弘騎手で予定している。

◆ミュゼモーゼス(牡、父ダイワメジャー、母チャールストンハーバー、美浦・大江原哲厩舎)
 全兄にカレンブラックヒル(NHKマイルCなど重賞5勝)、半兄にレッドアルヴィス(ユニコーンS)がいる。2014年のセレクトセールに上場され、1億円の高値を付けた。5月に入ってから本格的な時計を出し始め、年長馬を相手にビシビシと乗り込まれている。「早くから入厩して十分に乗り込んできた。当初は3週目を考えていたけど、1週前にビシッと追って前倒しすることにした。素直そうな性格だし、距離はマイルから2000mぐらいまで対応できると思う。当然、血統的にも期待している」と大江原調教師。6月14日、東京の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。

◆メジャーエンブレム(牝、父ダイワメジャー、母キャッチータイトル、美浦・田村康仁厩舎)
 5勝した母も含め、この厩舎に馴染みの血統。全兄に現3勝のメジャープレゼンス、現2勝のメジャーステップがいる。6月3日にウッドチップコースで5F64秒台の好タイムをマークしており、気配の良さが目につく。「入厩後も至って順調。追い切りの動き通りなら初戦から勝ち負けになると思う」と田村調教師。6月14日、東京の芝1800mをルメール騎手で予定している。

◆リリカルホワイト(牝、父ダイワメジャー、母リリウム、美浦・相沢郁厩舎)
 半姉にオークス3着のアイスフォーリスがいる。古馬相手の併せ馬でも互角以上の動きを見せている。「種馬が替わり、姉とはタイプが違う。ダイワメジャーの子で距離的にはマイル前後が良さそう」と相沢調教師。6月14日、東京の芝1600m(牝馬)を三浦騎手で予定している。
[ ナリティー at 2015/06/09(Tue) 07:37コメント(0) ]
2015/06/04(Thu)
【栗東】
◆トウショウジャイロ(牡、父ダイワメジャー、母シーイズトウショウ、栗東・角田晃一厩舎)
 同厩舎で管理され、函館芝1200mの新馬戦を勝っているトウショウピスト(父ヨハネスブルグ)の半弟にあたるが「父がダイワメジャーに替わったということもあって、その良さがうまく出ている感じ。決して短距離馬ではないと思います」と角田晃一調教師。
 2歳のこの時期は坂路で速い時計が出なかった兄とは違って、こちらは2F25秒を切る脚力の持ち主。それだけにオーバーワークにならないように気をつけながらの調整。5月28日の坂路では少し時計が遅くなりすぎた感もあるが、最終追い切りできっちり時計を出せば問題ないだろう。デビュー予定の6月6日(土)阪神芝1600mで主役を務める器であることは間違いない。

◆カノヤルジャンドル(牝、父クロフネ、母カノヤトップレディ、栗東・坂口正則厩舎)
 おばにアイビスSD連覇など、短距離重賞を3勝したカノヤザクラ(父サクラバクシンオー、母ウッドマンズシック)がいる血統。おばは中京芝1200mの新馬戦を勝っているだけに、本馬にも大きな期待がかかるが「新馬としては水準よりやや上といった感じ」と坂口正則調教師は冷静なジャッジ。
 しかし、乗り込み量は豊富。4月上旬から時計を出し始めているということもあり、坂路とCWを併用して、軽く10本は超えている。5月27日のCWでは6F82.8秒をマークしており、十分に動けている。6月7日(日)阪神芝1400mでのデビューを予定しているが、ひょっとしたらベスト距離はおばと同じ1200m以下かも知れない。

◆ドルフィンマーク(牡、父ヴィクトワールピサ、母レッドクローシュ、栗東・須貝尚介厩舎)
 6月6日(土)阪神芝1600mを福永祐一騎手でデビュー予定。この「阪神開幕週マイル」には2年続けて管理馬を出走させている須貝尚介厩舎だが、そこからGIホース、レッドリヴェールが誕生しているだけに、注目を集めるのは当然だろう。
 半兄ペプチドアマゾン(父アグネスタキオン)は、キズナが勝った2013年の日本ダービーで4着。血統的にも注目できる馬だが、中間の追い切り内容は飛び抜けてよいというわけでもない。いつも調教パートナーを務めている、2歳新馬のクリノカルカソンヌが動くということもあるのだろうが、併せ馬では相手の脚色に負けている感じ。兄が勝ち上がるまでに3戦要したように、ひょっとしたら初戦向きではないかも知れない。ただ、馬体や身のこなしなどは素晴らしいものを持っているので、ぜひ注目してほしい。

◆セキサンシップ(牝、父クロフネ、母セキサンダンスイン、栗東・坂口正則厩舎)
 母は同厩舎で管理されて、京都芝1600mで1勝。近親にダートで3勝を挙げているフミノファルコン(父スタチューオブリバティ、母セキサンジョオウ)がいる血統。
 本馬は4月24日にゲート試験に合格しているが、追い切りの本数はさほど多くない。週1本のペースであることがその原因だが、それでも十分に動いているといった感じ。5月27日のCWでは、カノヤルジャンドルとの併せ馬だったが、手応えは明らかにこちらが優勢。6F82.6秒で先着しており、追っていれば、1秒近く突き放せていたのではないかという動きだった。6月6日(日)阪神芝1600mでのデビュー予定だが、母が勝ち上がった距離でもあり、不安要素なく、デビュー戦に臨めそうだ。

【美浦】
◆アドマイヤモラール(牡、父キンシャサノキセキ、母カツラドライバー、美浦・上原博之厩舎)
 半姉エフティマイアは新潟2歳Sの勝ち馬。桜花賞&オークスともに2着と牝馬のクラシック戦線でも活躍した。「入厩後も順調に乗り込めたし、動きもいい。素直な性格で距離にも融通が利きそう」と上原調教師。6月6日、東京の芝1400mを柴田善臣騎手で予定している。

◆スターオブペルシャ(牡、父ダイワメジャー、母ターフローズ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 半兄ロサギガンティアはスプリングSの勝ち馬。先週はWコースで追われ、速いラップで行きっぷりの良さを見せた。「牧場でも早くから乗り込んできたし、兄に比べると硬さがないのはいい。ひと追いごとに良くなっている」と藤沢和雄調教師。「まだ緩いけど、古馬と併せても五分に動ける。いいスピードがありそうだし、初戦から楽しみ」と津曲調教助手。6月7日、東京の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。

◆ダイワダッチェス(牝、父ワークフォース、母ファルネーゼ、美浦・菊沢隆徳厩舎)
 英ダービー、凱旋門賞を制した父は現2歳が初年度産駒。母はダートで3勝している。「前向きな気性だし、母系のスピード色が強く出ている感じ。仕上がりも順調だし、稽古通りなら初戦から動けると思います」と菊沢調教師。6月6日、東京の芝1400mを横山典弘騎手で予定している。

◆ラガマフィン(牝、父ゼンノロブロイ、母エアラグドール、美浦・奥村武厩舎)
 半兄マキャヴィティは2歳時にオープン特別のダリア賞を勝っており、現役で活躍中。一族からはミッキーアイルが出ている。「大きなトラブルもなく、ここまで順調に来ました。ゲートのセンスもいい。牝馬にしてはカイ食いが落ちないし、仕上げに苦労することはなかったですね」と奥村調教師。6月6日、東京の芝1400mを蛯名正義騎手で予定している。
[ ナリティー at 2015/06/04(Thu) 07:26コメント(0) ]